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03年7月分


ショートストーリー映像化

ふだんは仕事を終えたらばたりとベッドに倒れこんですぐに眠ってしまうのですが、
さすが昨日は、頭が熱くなっていてなかなか眠れない。
こんなときは、だいたいの場合誘眠剤を使うのですが、
昨日はほかの薬も飲んでいるので、ちょっと副作用が心配だった。
自然に寝つくのを待ちました。たぶん深夜3時頃の就寝、今朝の起床は8時半。


『男の隠れ家』のショート・ストーリー、写真は前から立木義浩(氏)と決まっていたのですが、
中身に合わせてモデルを使い、舞台にした北海道・千歳周辺でロケということに。
不景気とはいえ、広告業界には、やはりおカネが回っているのだなと感じますね。

日産も、それだけの広告予算があるのですから、復活は本物、どころか、
押せ押せの勢いにあるということなのでしょう。
『疾駆する夢』で日産栃木工場を取材したときなど、暗くてシーンとしていて、
その直後に取材したホンダの白子工場の活気とは対照的だったものですが。


『ユニット』ゲラ直し。

おっと、隣りの酪農家さんのおばあさんが亡くなったそうです。明日はお通夜に出席。

03/7/31





雑誌2本クリア

『男の隠れ家』ショートストーリー15枚脱稿。
明日、もう一回見直して送稿。
最近書いていない種類の短篇なので、執筆時のBGMを何にするか考え、
けっきょく山口百恵『曼珠沙華』。けっこう合ってましたね。

『歴史街道』の特集「日本開国」、
そのうちのひとつ「浦賀奉行所・現場での機転」10枚。明日もう少し手を入れて送稿。

2日間でこの分量2本というのは、やはりきつい。
心因性だと思うけれども、身体に不調。先日から救心とガスター10が欠かせません。

もう7月30日です。大きな仕事ふたつ、いわゆる「落ちた」という状態になってしまいました。
関係各位、申し訳ありません。

03/7/30





ボロボロ2

ボロボロ状態は続いています。

町へ出て、各種の振り込み。そのほかきょうは雑事多し。

町へ出る前、請求書を探していたら、NTTから、料金未納なので7月1日で電話を止める、
という通知が出てきました。未開封だった。
請求も督促も、わたしは無視していたのですね。

KDDIのほうは、過剰払いなので今月の請求はゼロという通知。
これでたぶん4回目。わたしはそんなに何度も二重に支払っているのか。



昨日書いた件、『お姫様とジェンダー』に手を延ばしたのは、
前にも書いた戦国を舞台の「戦闘美少女」ものを構想しているせいです。
その資料として、周辺の本を読み漁っている。

ただ、このジャンルって、かなり濃厚なカルトの世界なのですよね。
活字での参入なので、いくらか入り込む余地はあるか、というところです。

少し前になりますが、「戦闘美少女」でサイトを検索していたら、
CGで造られた美少女キャラクターの世界に行き当たってしまった。
思わずひとつフォルダーを作って、画像を集めてしまいました。

03/7/29




ボロボロ

日経マスターズ『英龍伝』送稿。
『くろふね』最終回までゲラ直し。

身体はボロボロ。詳しくは書きませんが、とくに腱鞘炎がひどい。

7月末が期限の仕事があと4本。7月って、30何日まであったのだったか。



『お姫様とジェンダー、アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門』
(若桑みどり、ちくま新書)を読む。

ディズニーの3本のお姫さま映画『シンデレラ』『白雪姫』『眠れる森の美女』を素材に、
著者が女子大で講義した中身をまとめたもの。
これらのお姫さまアニメの解釈についてはさほど新味はないと思うけれど、
男性の解釈よりは辛辣で手厳しい、という印象を受けます。

ひとつ疑問なのは、ディズニーのお姫さまアニメが、ほんとうに日本の社会で、
あるいは日本の女性たちに、強い影響力を持っているのだろうかということ。

日本の女性たちは、それほどお姫さま映画のメッセージを刷り込まれて生きているだろうか。
王子待望も、純潔や貞淑への縛りも、受動的生き方の選択も、
著者はこれらに当然批判的だけれど、でも、どこの社会の話だと思えるのですね。

それとも、下着を売ったり、売春したりしている女の子たちの階層と、
著者やその学生たちの階層は全然ちがうのだろうか。中産階級の女の子のあいだでは、
お姫さま願望がまだ生きている? いや、そうとは思えないな。


日本の映画評論家が口を揃えて「現代版シンデレラ」と評した『プリティ・ウーマン』では、
ジュリア・ロバーツのルームメイトが、自分はおとぎ話を信じないと、
吐きだすように言います。
「Cinde fuckin' rella」

日本の女の子たち(とりあえず渋谷系の、と限定して)も、同じだと思うが。

著者も紹介している『エバー・アフター』とか、
あるいは『シュレック』のほうが、アメリカでも日本でも自然に受け入れられているはず。
ディズニーのこれらの作品は、いまでは誰もが(小学生以上の子供たちも)
馬鹿馬鹿しい作品として観ているのではないだろうか。

お姫さま映画に感動した、とか、あたしもお姫さまになりたい、とか
いまの女の子がもし言ったとしたら、それは男の目を意識した演技でしかないでしょう。



きょうは久しぶりの晴天。たぶん青空を見たのは2週間ぶりくらい。いや、もっとか。
気温も20度を超えたでしょう。やっと夏か。

03/7/28





不義理御免

今週末から来週にかけて、当地、いろいろ公的私的ひっくるめて、さまざまな
行事があるのだけど、わたしにとっては地獄の最後の一週間。
すまぬ。行けぬ。参加できぬ。不義理御免。


このところ、毎朝、自分は破綻した、という想いで目覚めます。
締め切りが、たいへんなプレッシャーになっているのでしょう。軽い鬱かもしれない。
酒は救いにならないし、あと一週間、肥満になってもいいから、書くしかないのでしょうね。



きょう、ちょうど切れたドッグフードを買いに町に出た帰り、知り合いの酪農家さんの
牧場に寄ってきました。
牧草を運ぶ古いトレーラーを改造して、小さなトレーラーハウスを作った、というので。

もとのトレーラーを見ているのですが、出来たハウスは素晴らしい。
200×400センチほどの広さでしょうか。赤い壁に濃い緑のドアと窓枠。
アスファルト・シングル貼りの三角屋根。
アメリカの田舎道でときたま出会いそうな、自由とシンプルライフをかたちにしたような
小さなモバイル・ハウスです。
ロフトがあるので、4人か5人くらいは泊まれそうです。

こういう施設がひとつあると、わたしのこの牧場暮らし(馬を飼う生活)も、
ちょっと変りそうな気がする。当地、ライダーやサイクリストが、泊めてもらえるならと、
牧場で簡単な仕事をしていってくれるのです。

去年、わたしもライダーたちに角馬場造りを手伝ってもらったのだけど、
泊めてやる施設があればなあ、と、彼らが去っていってから思った。

また、応接用にも、このような小屋があることは重宝します。
わたしは半年前の苦悩(オーバーか?)のとき以来、
わが生産施設(仕事場)から、社交生活を排除するのがいちばん、
つぎの手は、自分が逃げる、という方針を固めました。
そのほうが、離れに仕事場を設けるよりも合理的、という判断です。

ただ、後者についてはその手段を手に入れたけれど、前者については対策は未了。
ううむ、あんなタイニーハウス、欲しいなあ。


03/7/24






夏がこない

冷夏です。なかなか暑くならない。
わたしの場合は、気温が低いのか、血行障害のせいで悪寒なのか、
よくわからないときがある。でも、その日の最高気温が13度前後となれば、
やっぱり気温が低いせいで寒く感じるのでしょう。体調ではなくて。


『天下城』エピローグを直して、最終回ゲラ送り。


『武揚伝』文庫版第2巻、再校ゲラ直し送り。



『セレンディピティ』という、ジョン・キューザック主演のビデオを観ました。
「運命」を信じて、いつの日かの再会に賭けた男女のラブ・コメディ。

小説を書く場合(シナリオでも同じと思いますが)、どれだけ偶然を排除できるかが、
作品の質を決める、というところがあります。物語は、主人公たちの意志あるいは
意識的選択の結果として動いてゆかねばならない。

この映画は、その逆の手を使って成功した作品。
偶然がどんなふうに起きるかを観客に期待させ、楽しませる。
原典は、すれ違いメロドラマ『めぐり逢い』かな。


03/7/23





『天下城』エピローグを修正

『天下城』最終回、ゲラ直しの段階なのですけど、担当編集さんと校閲さんから、
中尾辰四郎のその後について、とてもありがたい、かつ魅力的な提案。

わたし、辰四郎については、山県昌景の首を取ったことで、いわば「本懐を遂げた」と
いう設定で話を進めてきた。本来、長篠で死ぬところを、やはり担当さんの提案で
生き残らせたのですがず、その後については、余生としてしか考えていなかったのです。

でも、生き残った以上、やるべきこと、見届けるべきことがありましたね。
直しました。

彼にはこうさせてやったら、という提案があるというのは、
このような出番の少ないサブキャラクターにもファンがついてくれていたということです。
とてもうれしい。
物書きとしては、「詰めが甘いんじゃないか」という評価になってしまうのかもしれませんが。



『北海道警察 日本で一番悪い奴ら』(織川隆、講談社)を読む。
例の稲葉警部事件の全体をまとめたルポです。読後、ちょっと慄然としてしまいますね。
事件の中身は、これまで新聞報道で知ってきた以上のものでした。

これまでわたしは、「稲葉警部の暴走が公になって、あわてて組織防衛に走った道警」という
構図で考えていた。でもこのルポを読むと、道警は早い段階からの確信犯であり、
もっと大きな警察犯罪の主体です。しかも、地検まで味方にしている。

稲葉警部は、暴力団員をそそのかして、暴力団組長宅強盗事件まで引き起こしています。
ところがその実行犯は、収監中に死亡。死因、死亡状況は不明。
つまり、これだけとっても、稲葉警部ひとりでできることではない。

稲葉警部の協力者、渡辺という男の拘置所内部での死についても、早くから
自殺ではなく不審死という見方をされていた。このルポもその立場を取っています。
あの死亡状況で司法解剖がなされなかったというだけでもおかしい。


道警は、警察庁の指導さえも突っぱねる独立権力である、とこのルポは指摘しています。
神奈川県警より恐ろしいな。
『L.A.コンフィデンシャル』を否応なく連想してしまいます。

03/7/22





『くろふね』終了

神奈川新聞連載『くろふね』終了。
ラストを「決める」ために、一日がかり。

03/7/21




どうしてもIEか

友人の作ったサイト、どうしてもトップページから中に入れませんでした。
次のファイルは真っ白に表示されるだけ。でもページのソースを見てみると、
まちがいなくデータはある。詳細設定もいろいろ変えてやってみたけど、だめ。

ふと思いついて、IEで見てみると、おやおや、きちんと表示されるのですね。
Netscape非対応のコードで書かれていた、ということなのでしょうか。
意識的にそう作ったわけではないと思いますが。

同じようにして、中身が気になっていたサイトも試してみました。
いままでは、トップページからジャンプしようとすると必ず「Bad request」のメッセージが
出ていたのですが、IEでやってみると、ジャンプできる。おっと、どうしてだ?

みなさん、そんなに複雑なコードを使っているのだろうか。
こういうケースがもっと増えると、ブラウザを変えるしかなくなるな。
それとも、Netscape7.0なら大丈夫なのかな。



『日経ビジネス』の記事、ネガ・フィルムのスキャンのできる高額スキャナーが、
中高年層に売れているのだとか。わたし、この機能のある商品が
アマチュア・ユースで売られているとは知らなかった。4万円前後からある。

このスキャナーがあれば、古い写真をすべて画像データとして取り込んで、
再整理して活かすことができます。講義用、講演用にも使える写真はかなりありますし。

これまでの銀塩フィルム・カメラ(と、わざわざ断らねばならなくなった)も、
廃棄処分としなくてすみます。わたし程度の撮影量であれば、
当面はデジカメに買い換える必要もないのではないかな。

そういえば、カシオの30万画素の「文房具」は、1〜2カ月でPCが認識しなくなりました。



昨日は、馬を近所の丘陵に運んで、仲間たちと乗馬。
夜は、札幌からきた友人たちと、町で豪華版・海の幸バーベキュー。


そうそう、不在中にやはり馬が脱走していたそうです。近所の酪農家さんが捕まえて、
ついでに牧柵まで修理してくれたのだそう。迷惑かけてしまった。
この酪農家さんが忙しい時期に。


03/7/20





脱力

昨夜遅く『天下城』最終回を送って、きょうは完全に腑抜け、脱力状態。
昼は友人に声をかけて外食、帰ってきて掃除をしたり、牧柵修理をしたり(そういえば、
裏庭に蹄の跡。不在のあいだに馬が脱出したようだ。誰が捕まえて、
柵を直してくれたのだろう? 明日、確かめなければ)。


世の少年法改正論者(厳罰を主張するひと)たちに提案したいのだけれど、
少年法を改正するのとセットで、児童福祉法も改正したらどうだろう。
12歳の少年にも刑事罰を与えるなら、12歳の少女には売春を認めるのです。
12歳を子供として保護するな、ということであれば、そうでなくちゃあおかしい。
鴻池あたりが望んでいる社会とは、つまりそういうことだと思うが。


『ユニット』ゲラ到着。


『ダークブルー』を観る。
どれくらいの制作費をかけているのかはわからないけれど、
チェコほどの小国でも(小資本の映画会社しかなくても)、
このような飛行機映画を作れるのですね。

ただ、ドラマの部分が、『パールハーバー』とまったく同じ。ここまで似せなくとも。
でも、飛行機映画としてのセンスは『パールハーバー』より上だと思う。


03/7/18





『天下城』終わる

『天下城』終わりました。最後の原稿を先ほど送信。

行数のオーバーははっきりしていたので、まずかなりの部分を書いてしまってから、
大胆に削る作業。ただし、それでも最後のエピソードはシーンとしては描ききれない。
考えた末に、『アメリカン・グラフィティ』的「その後」の淡々とした記述、で締め。
あんがい、当初の目論見よりこの終わり方のほうがよかったかもしれません。


最終回では、本能寺の変が描かれます。
ここでも、よく描かれた信長の最後とは少しだけちがった描写。
信長の最後の言葉には諸説ありますが、わたしはどれも採用せず、
でも、あの場面に結構ふさわしいのではないかと思える(ある有名な)言葉を使った。

「信長公記」は、矢代勝介という馬術家の名を、本能寺の変の前年の記述に記しています。
馬揃えを前に、信長はこの牢人者の馬術家を召し抱えた。

本能寺の変の記述では、矢代勝介が本能寺厩の前の戦闘で死んだことを記している。
つまり矢代勝介、召し抱えられたばかりの侍でありながら、すぐに馬廻衆に採用されて
いるのですね。大抜擢。たいへんな信頼。馬術の専門家という部分も気になる。

そこからの発想と、もうひとつ、黒沢明の影響。


またクイズにしましょうか。『天下城』信長最後の台詞の原典は何か。
正解者に、拙作文庫本1冊。抽選で3名さまに。
掲載は、お盆合併号の1週前だから、7月28日発売の週刊新潮になるかな。
その週末が締め切り、ということで。



昨日は、先日も書いた『男の隠れ家』のタイアップ広告のため、新型スカイライン・クーペに試乗。
何かの手ちがいか、指定されたマニュアル車ではなく、オートマチック車がきてしまいました。

それでも、新型の高級車に乗るのは気分がよいものでした。あれと較べてしまうと、
わたしの四輪駆動車はやはりトラックですね。乗用車ではない。

03/7/17




『天下城』あと1回

『天下城』58回を送稿。
さて、あと1回、17枚だけで、予定したところにうまく着地できるだろうか。



札幌の道立文学館での講演は『自作を語る、史実と物語のはざまで』というのが
正式テーマ。これなら話しやすい、と思っていたのですが、聴衆次第で話しやすくもなり、
話しにくくもなり、というテーマでしたね。今回は後者。

さほど広い会場ではなかったのですが、やってくるのは知人ばかり。
聴衆が少ないとみっともないと、主催者がわたしの知人関係に片っ端から
電話をしたのだそうな。出身高校にまで連絡ずみ。
とても、とても、やりにくかった。起承転結なしのエピソード集。自己採点45点。
取り上げる作品を一本だけにすべきだったかもしれない。

それにしても、懇親会に移って開口一番、「相変わらず話しがうまくならねえな」と
冷水をぶっかけることはないじゃないか、諸君。


横須賀文化会館『中島三郎助』は、地元の三郎助ファン、郷土史愛好家さんたちが聴衆。
ペリー来航時の話はみな知っている、ということを前提に、それ以降の人生と
箱館での死までを語りました。
話が流暢ではなくても、そこそこの情報量はあったでしょう。
こちらは、自己採点80点。


中島三郎助は、榎本武揚がセントヘレナ島から出した手紙を受け取っています。
もしかすると、外国から私信を送られた最初の日本人かもしれない、と語ったら、
ほうという反応がありましたね。
話してから気づきましたが、これってけっこう面白い発見であるかもしれせん。
勝海舟か福沢諭吉も、誰かに私信を出していて、そっちが日本最初、である
可能性はありますが。


横須賀市が出している中島三郎助の小冊子の年表では、
慶応3年の末から4年の1月にかけて、
三郎助は関西・江戸のあいだを往復していることになっています。

この記述の典拠がわからず、主催者側の開国史研究会のY氏に訊ねたところ、
なんとこの年表を作成された方でした。

典拠は「浦賀奉行関係資料集」という本に収載されているものだとか。
やや史料的価値は乏しいかもしれないというニュアンスだったので、ほっとしました。
わたしは、あの兵庫開港式典をはさんだ時期に、三郎助が開陽丸を離れているはずはない、
という解釈です。この点を確認できただけでも、横須賀講演は受けてよかった。


メールへの返信、掲示板へのレス、もう少し時間をください。

03/7/15





『天下城』大詰め

『天下城』いよいよ大詰め。最終回マイナス1。
これで果たして終わることができるか少し心配。絶対に延長不可、というところまで
きていますので。


札幌と横須賀の講演、反省点が多々あるも、明日まわし。


長崎の事件について。
10日に書いたことを悔やみたくなるような情報が少しずつ出てきて、
わたしは自分が誤解されていないか心配しています。
わたしはそんなことはしていない。



大反響の(というのは嘘だけど)、『思い出のクナシリ・エトロフ取材』の文章、
別のファイルへ移して封印します。

03/7/14




『くろふね』まだ終わらず

神奈川新聞『くろふね』、予定を一カ月超えたけれどもまだ終わらず。
NHKの『その時歴史が動いた』ふうに言えば、
中島三郎助の死まであと半年、のところまできているのですが。

『武揚伝』の記述と重なってもしかたがないので、箱館戦争の途中経過は
大胆に省略し、あとは壮絶な戦死の前夜まで飛ぶつもりです。



講演のお知らせ。
7月11日、道立北海道文学館講堂 6時30分から
『史実と物語のはざまで』

7月13日、横須賀文化会館中ホール 13時30分から
『中島三郎助の生涯』



長崎の幼児殺害事件、時事系のサイトでは、
「鬼畜」とか「変態」とか「保護者連座制を」とか、激しい言葉が飛び交っています。

でも、この12歳の少年の性的な関心、あるいはその衝動の歪みについて、
世の男たちは、自分にわずかにでも思い当たる部分ってないのだろうか。
みんな、そんなに爽やかに思春期を通り抜けてきたのか?

一度エッセイにも書いたことがありますが、12、3歳のころ、わたしは自分が
異常な衝動を持て余している、あるいは異常行動を実際に取っているのではないかと
ずいぶん悩んだ。いまなら、それは「性のめざめ」の時期の、ごくあたりまえに
たいがいの少年たちが経験する悩みだとわかっているけれど。

高校生になって『ジャン・クリストフ』を読んだとき、初めて自分のその衝動が
けっこう普遍性のあることだと知って、ほっとしたものです。
その意味でもあれは、青春の時期に読むべき名作ですね。


思春期の男の子について、天使のように美しいものだと語ることは勘弁してほしい。
わたしは、避妊について触れない恋愛小説を評価できないのと同様、
性の悩みについて書かれていない思春期児童文学を認められない。

『くれよんしんちゃん』を否定するような感受性が、
健康で、当たり前なもののはずの性的成長過程を、
変態、にしてしまうのではないだろうか。

先日、知り合いの9歳の男の子と6歳の男の子が、おたがいにズボンの上から
互いのまたぐらを触り合ってはしゃいでいた。お母さんたち、とまどっていたけど、
べつに異常でも変態でもないって。大学生ぐらいになっても、体育会の中では
それはたぶん日常的。ブッシュなら、いまでもやっていそうだ。

長崎の少年は、読書家だったという。清潔な児童文学を読み過ぎて、
ある日、自分で自分を変態と決めつけてしまったのではないだろうか。


03/7/10





紫外線は敵だ

ここのところの悪寒、風邪気味の原因に思い至りました。
以前、読者さんからメールで教えてもらったあの理由です。
たぶん紫外線を浴びたせい。好天が続いたので、血小板か何かが増えての血行障害。
まったく、わたしはなんて虚弱体質になってしまったのだろう。



ビデオ・ショップで『英雄 国姓爺合戦』という作品を見つけて借りてきました。
情報はまったく持っておりませんでしたが、日中合作なのですね。
日活が製作に加わっている。プロデューサーは日本人の名です。
タイトル部分から不安になりつつ観たら、的中でした。


冒頭から、まるで緊張感のない画面。16ミリかと思えるような雑な映像。
べたっとした照明。やはりまったく緊張感もないやりとり。
島田揚子が出てきたところで、チープさも決定的。15分でそれ以上観続けるのを断念。

中国のスタッフを使っているのだし、もっとなんとかならなかったのだろうか。
どうしても、前にも書いた『阿片戦争』を連想・比較してしまいます。
予算がないというなら、そもそもこの題材を映画化しようなんて考えるべきではなかった。

プロデューサーが日本人だったので、こんなものでいいや、ということになったのでしょう。
技術ばかりではなく、日本の映画界には、正統歴史映画を製作するだけの感受性も
継承されなかった、ということなのかもしれない。
よその分野のことなので、厳しい言い方になってしまいますが。



『歴史街道』(8月号、発売中)に、『モンカダ兵営の熱い朝』掲載。
カストロのモンカダ兵営攻撃とキューバ革命の祝祭的性格についての文章です。


03/7/8





朝日新聞を辞めた記者


友人、柴田かおるさんのサイトで知りました。
朝日新聞社の烏賀陽(うがや)弘道さんが退職です。
40歳を期しての決断。退職に至った事情が、氏のホームページに掲載されています。
かなり長い文章ですが、マスメディアに関心があるひとなら必読。
うがやジャーナル。ときどき読んでいたサイトなのですが。

マスメディアの内部にいるひとなら、好きであろうと嫌いだろうと、朝日新聞は
講読しないわけにはゆかないでしょうが、さいわいわたしは物書きとしても、
関心の領域が、同時代の社会の表層の部分からは少しずれている。
べったりと新聞やテレビに接していなければならぬ理由は薄い。

だからわたしは、90年代に入ったころに朝日新聞の講読をやめ、
その後は自分の作品が連載されていたときしか読んでいません。

朝日新聞の困ったところは、けっしてよく言われるような左翼路線というところに
あるではないと思います(少なくとも、平成年間に入ってからは)。
むしろ、現場の記者たち、あるいは編集権を持っているひとたちの
とんでもない保守性と、根拠なき「傲岸不遜さ」、
そして、「鈍さ」にあるのではないでしょうか。



じつは最近、『新聞は生き残れるか』(中馬清福、岩波新書)という本を読んだばかり。
朝日新聞OBが書いた問題提起の本ですが、危機意識があまりに牧歌的なので、
苦笑しつつ読み終えました。それなりに誠実な中身とは思いますが。

ただ、このひとが「新聞」と記すとき、それは朝日新聞と同義語。
ときに読売も含めているかなという程度で、ましてや、ブロック紙や地方紙などは
「新聞(朝日)」が生き残るための提携の対象としてしか記されていない。
こちらの新聞が抱える問題など、はなから眼中にないのです。
朝日を語れば、新聞というメディアを語ったことになるということなのでしょう。


03/7/7




まとめて近況報告

7月2日は、東京農大の特別講義でした。一般にも公開。

モバイル・ノートとパワーポイントに不安があったので、早めに会場に出向いてテスト。
そうしたら、ステージ上の各種設備の電源が引っこ抜かれてしまうという事故が起こって、
メインのプロジェクターが使えなくなった。コントロールのPCがどうしても認識しない。
急遽、予備の小型のプロジェクターを使うということに。
テストに行っておいてよかったのか、余計なことをしてしまったのか。

講義では、とくに榎本武揚研究のうち、彼が長崎海軍伝習所に入った年について、
新解釈を披露。通説は、安政三年末、伝習所2期生として、ということですが、
わたしは最近は、武揚は1期生として、安政2年には伝習所に入っていた、という説を採る。

単行本では通説に従いましたが、全面改訂の文庫版では、新説を記しています。
『武揚伝』ノートも、近日中にこの部分、書き改め、書き加えます。


それにしても、さっそうと小さな仕事鞄を持ち歩くハイテク武装の物書きを夢見たのだけど、
現実の姿は、荷物を持ち過ぎるただの旅慣れない中年旅行者。
モバイル・ノートにコンパクト親指シフト・キーボード、付属品、資料、ゲラ400p分を持つと、
ふだん使っている革のショルダーバッグは、中判カメラを使うアマチュア・カメラマンの
カメラバッグのようにふくらんでしまいました。スマートさからはほど遠かったな。



上京中にいくつか打ち合わせ。

神奈川新聞・角川書店『くろふね』、ゲラ直しと今後の作業日程について。


『男の隠れ家』、ショートストーリー仕立てのタイアップ広告。


5年越しの企画、角川春樹事務所『警官仕立て』(仮題)も、いよいよ8月から執筆開始。


そうそう、有線電話不通の理由は、NTT料金未納。お恥ずかしい話です。
金融機関での各種振り込みも業務委託する件、二カ月前には始めておくべきでした。
いや、銀行自動引き落としにしてしまえばよいのか?


寒い日が続いています。
日が出ても、まるで秋の日のような晴れっぷり。夜には薪ストーブが焚きたくなる。
じっさい、焚きました。今年は干ばつプラス冷夏。


今週は疲労困憊。少し風邪気味だろうか。

03/7/7





今度は電話のトラブル

きょう、サポートセンターに電話しようとしたら不通。
ほかのところに電話をしようとしても、つながらない。???
有線の電話がどうやら不通。携帯から自分の電話にかけてみると、
「お客さまの都合で使えない」というメッセージ。
え、わたし、料金滞納?

そういえばKDDIのほうだけれど、3回ぐらい、「請求額0円。今月の請求はありません」という
請求書が続いた。というか、ひと月おきぐらいに、そういう中身の請求書がくる。
過支払いのはずもないが、と思いつつ(請求がきたら機械的に支払うだけだから)、
こんどそういう請求書がきたら問い合わせようと思っていたのです。

料金計算のシステムに何か欠陥はなあい?
「今月の請求はありません」って請求がくること自体が不思議。基本料金だって
あるだろうに。

しかしきょうは、そのことを調べたり問い合わせしたりしている時間もない。

モバイルノート、フリーズの件、一回ごとに無理に電源を切るというやりかたで、
なんとか当日、パワーポイントは使えそうです。プログラムの終了はできないのだけど。
でも、これでよいはずはないよなあ。

電話が使えないのに、インターネットが使えるのはどうしてなのだ?
ISDNというのは、有線電話とは別回線だったの? とても基本的な部分だけれど。

03/7/1


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